負債も遺産分割するの?

遺産分割の対象になる財産と言えば一般的に建物や土地などの不動産や、預貯金などの現金、自動車、バイク、骨とう品、株式など相続人にとってプラスになるものをイメージすると思いますが、実はそれだけではありません。
遺産分割の対象になる財産の中にはマイナスの財産も含まれており、これが多く残されている場合はやっかいなことになる可能性があります。

まず遺産相続について相続人が集まって遺産分割協議をすると思いますが、その時点で負債がどれくらいあるのかは明確になっているでしょう。
そしてプラスの財産からマイナスの財産を引き、プラスのほうが多くなると判断すれば相続することに決めるという人も多いです。
しかし中には負債を抱えていてもその財産を引き継ぎたいと考えるケースもあって、たとえばローンの残っている自宅や借金のある会社を引き継ぐ場合はそういう判断することも少なくありません。
また未払い金や借金の残りなど現金による負債も当然マイナスの財産としてカウントされますから、遺産分割協議でどうするのか決めなければなりません。

それでは負債があった場合、どのような決め方で遺産分割するのかと言うと、まず基本的な考え方として法定相続分で決めるというやり方があります。
これは相続の優先順位で決まるものですから、被相続人の配偶者がもっとも優先順位が高く、次いで子供、父母祖父母、兄弟姉妹の順番になります。
相続の優先順位はプラスの財産を相続するときにはプラスに働きますが、マイナスの財産のときにはマイナスになってしまいますので、その点は注意すべきところだと言えるでしょう。

ただこれはあくまでも法定相続分として決めた場合に限る話で、遺産分割協議で誰が負債を背負うのかを決めることは可能ですし、ただ法定相続分ではないというだけなので遺産分割協議で決めることに問題はないのです。
また、どうしても負債を背負うことが難しい場合は相続放棄や限定承認という選択肢もあります。